去年、上野で開催されていた
「怖い絵」展を見に行ったのですが
これはベストセラー「怖い絵」シリーズでおなじみの
中野京子さんが「恐怖」をキーワードに
読み解いた選りすぐりの絵画を展示した展覧会でした。
その時、ミュージアムショップで買ったのが
「怖い絵のひみつ」という本。
この本を読んでキリスト教や神話を題材にした絵画には
ルールみたいなものがあるらしい。
絵は文章と違って説明がありませんから、
描かれている人が誰なのか、なんの場面なのか
持っているものや、周りに描かれている特定のもので
わかるようになっているんです。
(昔の人は字の読める人が少なかったので
キリスト教布教の意味でも絵画は重要だったようです)
それを知った時、それまでただ眺めていた絵が
まったく別の意味を持って存在しはじめて
「もっと知りたい!!」って興味がむくむくと。
そこでちょっとずつ読み始めたのがこの2冊。
「鑑賞のためのキリスト教美術事典」と
「マンガでわかる西洋絵画のモチーフ」。
正直、キリスト教もざっくりとしか知りませんし、
ギリシャ神話は神様のくせにゼウスひどいやつ、とかその程度。
この2冊では名画に描かれている
キリスト教や神話の有名な場面をとおして
どういうお話なのか、描かれるモチーフは何で
どんなことを暗示しているのか、などが説明されています。
この本で紹介されている絵を見て
「あ、この絵見たことある!
そういう意味だったのかー!」とか
実際に美術館で見た絵に対し
「赤い服に青いマント、白百合もあるから
これはマリア様かな?」とか。
なかなか役に立っています。
もちろんこの本だけで
西洋絵画のすべてがわかるというわけではないでしょうけど
絵画を見る時の助けになるのはありがたいです。
マンガでわかる、の方はシリーズで
「西洋絵画の見かた」「日本絵画の見かた」と
あるようなので、こちらの方も読んでみたいですね。
ついには西洋美術史とか日本美術史とかにまで発展しちゃうのかな。
うん。それも面白そう。
よく絵を見に行く人は、こういう本を参考にすると
いっそう理解が深まる可能性が大!おすすめです。