Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

宗教画のようにも見えた風景画「ターナー展」。

ターナーという名前を今回初めて知ったのですが、
それは以前に書いた記事「美術館・博物館情報は新宿の地下で。」にもあるように
新宿の地下で見た広告ででした。

 

www.art-report.site


パッと見た印象は
風景画なのに宗教画のように見えて
これは実物を見てみないと!と思ったのです。

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実際に展示を見て様々な風景や海を見ても
同じ印象を持ちました。
宗教的な要素は含まれてはいないと思うのですが
色合いのせいですかねぇ。

あと街中を描いた風景は、
一番手前に瓦礫が積まれていて
その瓦礫越しに街を覗き見ているような
気持ちになりました。
瓦礫なんて少しも描かれていないのに。

こんなことってあるのかなぁと
自分で自分が不思議でした。

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また油彩などの他に、多くの版画作品もあり
そこにはこんな意図があったようです。

・版画による作品の普及
・各地の旅行ガイドのような役割
・芸術的価値をつける

たしかに版画だと何枚も擦れるから
色々な人の手に渡らせるには
効果的だったかもしれませんね。
しかもそれが著名な画家の絵!

それにしても緻密な絵が技量の高い専門の彫版師によって
再現されているのがすごい。

日本の浮世絵でも刷り師さんの力量が
モノを言ったと思うので
きっとそれと同じなのでしょう。

版画の方法も何種類もあり
いくつかメモしてきました。
エッチング」「メゾティント」
「アクアティント」「グラファイト」などなど。
ちゃんと合っているかしら。
エッチングは確か中学の美術で教わって
自分でもやってみた覚えがありますが
あとはどんな方法なのか・・・。調べてみないとですね。

晩年は緻密だった絵がだんだんと簡略化されていったようです。
でもそれは緻密に描けるからこそ
引き算がわかっていたのではないかと思います。
うん。どちらも好きだな。

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館


会期:2018年4月24日(火) ~ 7月1日(日)
休館日:月曜日
開館時間:午前10時~午後6時 ※入館は閉館30分前まで
    (ただし5月9日(水)、16日(水)、6月26日(火)~30日(土)は午後7時まで)
入園料:一般1,300円(ぐるっとパスで200円割引)
交通:JR新宿駅西口、丸ノ内線新宿駅西新宿駅大江戸線新宿西口駅より徒歩5分

 

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