Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

陰影の雄弁さが際立つ「ほかげ」

「ほかげ」を見ました。 hokage-movie.com ※多少のネタバレを含みます。 戦中・戦後を背景とした作品は多くありますが 特に戦後が舞台となっている場合、 どちらかというと人物描写も含め復興に向けた エネルギー溢れる物語になっていることが多い気がします…

風を食べる不思議な生命体ストランドビーストが集う「テオ・ヤンセン展」

「テオ・ヤンセン展」を見てきました。 www2.chiba-muse.or.jp 以前、動画では見たことがあったのですが、 思っていたよりもうーんと「ストランドビースト」が大きくて圧倒されます。 あくまでもビーストは「生命体」。動くさまは本当に生きているみたいです…

華やかでありながらノスタルジックな「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」

「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」を見ました。 www.bunkamura.co.jp 華やかなパルテルカラーやパキッとした描写、 シンメトリーで印象に残る構図、 どこかノスタルジックな作品の数々は 嫌いな人はあまりいないのではないでしょうか。 そして世界にはこ…

幸せではなくても外野が思うほど不幸でもないのかもと感じた「市子」

「市子」を見ました。 happinet-phantom.com ※多少のネタバレを含みます。 つつがない生活を送るために存在する守るべき法律やルール。 それを守るからこそ守られる私たち。 自分のせいではないのに 出生の届け出がきちんと行われなかったがために 夢を見る…

「ぼくは君たちを憎まないことにした」は欠けたものを抱えながらも生きていく1番優しい仕返しの方法

「ぼくは君たちを憎まないことにした」を見ました。 nikumanai.com ※多少のネタバレを含みます。 もし私がこの主人公と同じ境遇に陥ったとしたら 大切な人の亡骸を確認したその日に 「君たちを憎まないことにした」なんて思えるだろうか。言えるだろうか。 …

異端は罪か「蟻の王」

「蟻の王」を見ました。 www.zaziefilms.com ※多少のネタバレを含みます。詩や哲学、芸術に共感しあい理解を深めた末に愛し合うのが男女ならなんの異論もなく自然なことと周囲に受け止められるのにそれが同性では許されなかった時代、同性愛当事者が矯正施設…

ミュージカル「チャーリーとチョコレート工場」はKawaiiと美しいと多幸感溢れる世界

etc

10月13日にミュージカル「チャーリーとチョコレート工場」に行ってきましたが、 あまりに良すぎてどこからどう感想を書こうかと迷っているうちに 帝劇千穐楽を終えてさらに数週間。そろそろひと月経ってしまう…。 今さらですが、すべての東京公演を無事終え…

絆に色はあるのか「絆王子と無限の一歩」

多摩映画祭TAMA NEW WAVEある視点―Vol.1―の中から 「絆王子と無限の一歩」を見ました。 www.tamaeiga.org 不登校がテーマの本作、娘が不登校だったこともあり 繰り出されるセリフから現場をすごく丁寧に取材されたことが伺えます。 明確な理由があって行かれ…

救いのないことが救いであることから抜け出そうとした映画「夜明け」。

2月に公開以来、結局今回8度目の鑑賞を終えた広瀬菜々子監督作品、柳楽優弥主演の「夜明け」。恐らく劇場でこの映画を見るのは最後だと思うので作品に対する私なりの考えを書き記しておくことにする。

生き方は誰も教えてはくれない。 広瀬奈々子監督作品「夜明け」。

なぜか見終わるたびにすぐにまた見たくなり結局3週間の間に4度鑑賞。4度目の終盤近くになって「あぁ、私、充分癒されたなぁ」という気持ちになるという不思議な作品だった。 地方の町で木工所を営む哲郎は、ある日河辺で倒れていた見知らぬ青年を助け、自宅…

光と空気と時間が込められた世界!田原桂一「Sens de Lumière」展。

石に彫刻として命を吹き込まれた作品が光を纏い、撮影を介し、また石へと戻る。光と空気と時間が込められた世界を堪能!

コスチュームジュエリーに特化した「アクセサリーミュージアム」。

閑静な住宅街にあるコスチュームジュエリーに特化した私設美術館。ファッション系に興味のある方なら楽しめますよ!

ふんわりとしていた言葉がざっくりわかる!「超訳 芸術用語事典」。

なんの世界でも専門用語というのがありますが比較的芸術に関する用語は日常生活でも使う頻度が多いかと。しかし、ふんわりとしたニュアンス的なものはわかっていてもその言葉を説明できるかと言えば出来ません!そんな私にピッタリだったのが「超訳 芸術用語…

実はたくさんの作家が描いていた!「くまのパディントン展」。

世界で一、二を争うくらい有名なくま、パディントン。見ればすぐにわかるキャラクターですが、生誕60周年と聞いてビックリ。そんなにベテランだったんだ!

縦写真が撮ってみたくなる熊谷聖司写真展「EACH LITTLE THING」。

熊谷聖司さんの展示「EACH LITTLE THING」はすべてが縦位置。 撮る人の主張というか、どこを注目しているのかがより明確になっているように思います。縦写真が多い人も多くない人も見た後にはきっと縦で撮ってみたくなるのではないでしょうか。

社会科見学にも最適!「江戸東京博物館」。

両国の「江戸東京博物館」。タイムスリップしたみたいに江戸の暮らしや文化、また、江戸から東京へと変わっていった歴史が模型などを交えて見られます。社会科見学にも最適ですよ!

メモを取るなら鉛筆で。

etc

ご存知の方も多いとは思いますが、 ほぼほぼどこの施設もメモを取る場合は「鉛筆」の使用のみがOK、というお話です。

『「日本絵画」の見かた』を読み始めてみた。

先日「名作誕生」を見に行ったわけですが仏教や古典文学、流派であったり、時代ごとの風俗などを知っていたらもっと楽しめるのかしら、という思いが。そこで買ってしまいましたよ。『「日本絵画」の見かた』。

撮ることによって救われることがあると思った須藤絢乃「幻影」(都市写真展)。

「キャノン写真新世紀2014年グランプリ」を取った須藤絢乃さんの「幻影 -Gespenster-」が21_21 DESIGN SIGHTで開催の都市写真展に展示されると聞いて絶対に見に行かなければと・・・。

日本美術のルーツを訪ねよう!「名作誕生」。

キャッチコピーに「美の家系図を見るようです。」とあるように日本美術のルーツを訪ねるような特別展「名作誕生 つながる日本美術」展を見てきました!

キュビズムの創始者!「ジョルジュ・ブラック展」。

キュビズムと言えば誰でも思い浮かぶのは「ピカソ」だと思いますが、そのキュビズムの創始者がジョルジュ・ブラックだそうです。

刀がこんなに美しかったなんて!「刀剣博物館」。

刀がこんなに美しかったなんて!とにかく展示品は刀です。刀しかありません。私は特に今流行の“刀がらぶ”な人という訳ではないので楽しめるかなー、とちょっと心配だったのですが、かなりじっくりと見入ってしまいました。

描くことに貪欲!「すみだ北斎美術館」。

2016年に開館「すみだ北斎美術館」。当時はテレビなどで入場待ちの大行列を見ていたので混雑が緩和されたら行こうと思っていたらあっという間に2018年!今回は常設展のみ楽しんで来ました。

図録が買い!「プーシキン美術館展」。

モスクワのプーシキン美術館からフランスの近代風景画65点が展示されているプーシキン展。日本人にもお馴染みの画家の名前がずらり。難しいことを考えず、肩ひじ張らず愉しめるのではないでしょうか。

とにかく告知用ポスターになっている「少女」が見たかった「人間・高山辰雄展」。

告知用のポスターになっている「少女」があまりにも印象的で、とにかく実物を見たいという一心で行って来ました「人間・高山辰雄展」。

異色のアミューズミュージアム。決してきれいごとではない人の「営み」の世界「美しいぼろ布展」。

公式サイトを見ると「布文化と浮世絵の美術館」と書いてあるのですが一体、どんな美術館なんだろう。いっぱい頭にハテナマークを抱えつつ、今回の企画展「美しいぼろ布展」に行って来ました!

目の前にあるものから「美」を見出す「『光画』と新興写真」展。

GWの最後にすべりこみで見てきた「『光画』と新興写真」展。光画とは、1932年から1933年まで発行されていた写真同人雑誌のことだそうです。では「新興写真」とは?

ヨシダナギ×NAKED「Sing-Shing!」と写真展「HEROES」は躍動と荘厳と風の調べ。

西武渋谷店で開催中のヨシダナギさんの写真展に行って来ました!撮影された少数民族の方たちのカッコいいこと!美しいこと!

展示会場では身軽になろう!

etc

ゆっくりと展示を楽しむなら身軽がイイですよ!!というお話です。

西洋絵画はキリスト教と神話とモチーフが肝。

「怖い絵のひみつ」という本を読んで、キリスト教や神話を題材にした絵画にはルールみたいなものがあるのを知りました。それまでただ眺めていた絵がまったく別の意味を持って存在しはじめて「もっと知りたい!!」って興味がむくむくと。