Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

日本美術のルーツを訪ねよう!「名作誕生」。

キャッチコピーに「美の家系図を見るようです。」とあるように
日本美術のルーツを訪ねるような特別展です。

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西洋美術が宗教や神話から始まったように
日本美術もまた神や仏、
人々の祈りと密接に関係していたようです。

入ってまず驚くのは、大きな大きな薬師如来立像が7体。
あの時代にあの大きさの造形物とは
思い入れの大きさを感じます。

そして「聖徳太子絵伝」を見ては
日出処の天子」を思い出したり。
テイストはまったく違いますが 笑。

また「源氏物語」や「伊勢物語」など
文学の世界がモチーフとなり、
絵巻や工芸品に発展するのは、
人の想像力の賜物ではないでしょうか。

雪舟の描いた「天橋立」はどこから見た景色だったのかしら。
私たちが写真などで良く見る構図とは全然違った。

以前あまりにも若冲展が混んでいたので見るのをあきらめてしまったけど
今回、数点見ることができて良かった。
墨の濃淡だけで表した「鶏図押絵貼屏風」は
大胆でエネルギッシュな尾の部分と
繊細で緻密な身体の部分の筆使いの違いも感動でした。

そうした先人の技術とか審美眼みたいなものが
受け継がれつつ、新しいものも取り入れられて
今につながっているということなのだと思いますが
ここからまた先へとつながるものも
今現在たくさんあるでしょう。
それらをどれくらい私は見届けられるのか、
そんなこともちょっぴり考えさせられる展示でした。

会期最終日が今度の日曜日と迫ってきているので
ぜひお早めに!


東京国立博物館

期間:  2018年4月13日(金)~5月27日(日)
開館時間:午前9時半~午後5時 金・土曜は午後9時、日・祝日は午後6時まで
     (入館は閉館30分前まで)
休館日: 月曜日
入園料: 一般 1,600円 ぐるっとパス掲示で100円割引。
交通:  JR上野駅「公園口」より徒歩約7分
     東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅 7番出口より徒歩約10分
     京成上野駅より徒歩約10分

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