Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

コスチュームジュエリーに特化した「アクセサリーミュージアム」。

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こんな住宅街に美術館があるのかしら?と
歩いていてちょっと不安になりましたが
途中から道案内が継続的にあって安心しました。

私設美術館なので間口も狭く、
それほど規模の大きい施設ではないのかな、と思ったら。

意外や意外、なかなかのボリュームで
アール・デコアール・ヌーヴォーといった
時代時代のアクセサリーが。
(ここで超訳芸術用語が早速役に立つという)

9つのお部屋があって2階は企画展に
1階と地下は時代ごとに展示されていました。

私自身、もともとアクセサリーは
身につけないし、持ってないしで
まるっきり興味なしと言っていいほどですが(苦笑)
美術品的な意味でデザインや素材、流行など
興味深いものはあるなぁと思って見に。

そもそもコスチュームジュエリーとはなんぞ?ということで調べたところ

洋服や帽子などに合うように作られた、宝石のイミテーションを使ったアクセサリー。本来は舞台衣装などに合わせて、ガラスや石などに彩色した安物のアクセサリーのこと。

goo辞書より


えーーーっ!本物じゃない?!

安物っていうとなんだか本当に安っぽい感じですが
高価な宝石を身につけるだけではなく
装いにマッチした素材(ガラスやプラスチック、合金など)やデザインの
ジュエリーを身につけて楽しむということでしょう。
舞台衣装の装飾として発展したのであれば
本物は使わず本物に見えるように作るという技術も
進んだのでは。

コスチュームジュエリーという言葉ではあるけれど
おしゃれを万人が楽しむという意味では適していそうです。

でも、実物を見ると様々な工夫を凝らして
けっして安物感はありませんでした。
むしろこうやって色々な素材が普及することで
美しく装えるのなら何ら問題ないですよね。

中でも私が気になったのはジュエリーよりも
ガラスの花瓶?みたいな器でした。

凹刻した型の中にガラスを吹き込んで基本形を作り
それにレリーフに彫刻したようにモチーフをつけていくスフレという技法や
ガラス素地に違う色のガラスを被せて、
被せたガラスの方を溶着する被せガラスという技法の器は
ガラスの冷たい感じは全然なくて、
でも繊細で美しかったー。
彫刻のように施されたモチーフが素敵でした。

そうそう。ガラスの作品を見ていたら「ガレ」の名前も出てきて
そういえば今サントリー美術館
ガレも愛したなんちゃらっていうのやってたなー、と思い出して
そちらも見に行かなくちゃという気持ちになったのでした。

↓ちなみにこちらですね。

www.suntory.co.jp

 

現在、アクセサリーミュージアムでは企画展として
インドネシアの生地を使った
伝統衣装や晴れ着の展示も行われていました。

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ファッション系に興味のある方なら
存分に楽しめるミュージアムだと思います!


アクセサリーミュージアム


営業時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日:月曜日、日曜日(第4・5)、8月休館(1日~31日)、年末年始
入館料:一般1,000円 ぐるっとパス提示で無料。
交通:東急東横線祐天寺駅」徒歩8分

http://acce-museum.main.jp