告知用のポスターになっている「少女」が
あまりにも印象的で、
とにかく実物を見たいという一心で
行って来ました。
ほんっとに見に行って良かったです。
印刷物になると、色味やタッチが
実物に及ばないのは
どの作家さんの展示でも感じるところですが、
高山辰雄作品はもう全然違います。
ぼぉっと面に浮かび上がる人は
背景に溶け込んでいて、
それが「人間は、自然やこの世の一部にすぎない」と
言っているような気がするのです。
その一部である「人」にこだわって注目して注力して
だからとても静かで、溶け込んでいて
なのに身体の中に何か芯を持っているような強さもあり
とても不思議な気持ちになります。
好きだなーと思ったのは、
ポスターになっている「少女」、
「いんこ」「いだく」「凍」「雨」。
特に「いだく」と「雨」が良かった。
「いだく」は、ぽぉっと灯された命をじっといだく姿が
聖母マリアとヨセフ、そしていだかれているのはイエスみたいで。
でも神々しいというのとはちょっと違うのです。
なんだろう。この感覚。だって特別ではないんですよ。
自然の一部なんで。
「雨」はどこまでもどこまでも雨でした。
こういう雨の描き方、見たことないって思いました。
あ。あと次のポストカードを購入したのですが、
右の絵の下図に狂気を感じました。
私自身が絵を描く人ではないので
下図というものをどういう風に描くのが一般的なのかわからないのですが、
ペンでぐるぐる描きされているようで、
ここからああなるの?!くらいな衝撃でした。
他の下図も似た感じでぐるぐるでしたが。
いずれも好き嫌いが別れる描き方かもしれませんが、
私は実際に見に行ってすごく良かったです。
できれば会期中にもう一回見に行きたいくらい。
見に行かれたらいいなー。
世田谷美術館
期間: 2018年4月14日(土)~6月17日(日)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日: 毎週月曜日
入園料: ぐるっとパスの掲示で団体料金。今回は1,000円でした。
交通: 東急田園都市線「用賀」駅 徒歩17分