Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

目の前にあるものから「美」を見出す「『光画』と新興写真」展。

GWの最後にすべりこみで見てきた
「『光画』と新興写真」展。

https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2964.html

 

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光画とは、1932年から1933年まで発行されていた
写真同人雑誌のことだそうです。

では「新興写真」とは?

パンフレットには次にように記されていました。

「新興写真」とはドイツの「新即物主義ノイエザッハリヒカイト)」やシュルレアリスムなどの影響をうけ、それまでのピクトリアリズム(絵画主義写真)とは異なり、カメラやレンズによる機械性を生かし、写真でしかできないような表現をめざした動向です。

わかりますか?? 
うーん。私には今一つ言っていることがよくわからない。
絵画のような芸術性を重視するのではなく
冷静に客観的に物事を捉えること?かなぁ。

であるとするならば、
確かに一般的にイメージされる
絶景のような「美しい」写真は
その場にはありませんでした。

でも実は様々なものに「美」は宿っていて
冷静に目の前にあるものから「美」を見出す、というのなら
わかるような気がします。

たとえば、人によって美しいと思うものは違うし、
人から見たら「なんでこんなものを?」と思うものに
心を動かされて撮ることはしょっちゅうあります。
その時に「はっ」とした衝動を抑えて
対象をまるごと受け取るような感じかなぁ、なんて。

かなりの点数が展示されていましたが、
自分が見て面白いなー、いいなーと思った写真が
ことごとく「中山岩太」さんの作品でした。
上に載せた写真の左側の作品の方ですね。

写真ってすごく自由だなって
あらためて感じました。

「こうあるべき」とか「こうあらねば」とか
なんのジャンルでも言われることがあると思いますが
せっかく便利な道具や機材があるんだから
もっとこうしてみたら面白いんじゃないの?とか
こんなイカした人を撮らない理由はないよね、みたいな。
その「面白いんじゃない?」っていう気持ちを
上からもう一人の「中山岩太」が見て撮ってるんじゃないかしら、と
勝手に想像してみたり。

なんかちょっと同じ時代を生きてみたかったかも。

ミュージアムショップで写真集も販売されていて
欲しいと思ったのですが、何せお値段が立派!
お金を貯めて買いたいなー。

会期が終了しているので、施設情報だけ掲載しておきます。


東京都写真美術館

開館時間 10:00~18:00(木・金曜は20:00まで)
     ※入館は閉館時間の30分前まで
休館日  毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日休館)
     ただし7月16日(月・祝)は開館、7月17日(火)は休館

観覧料  複数の展示が行われている時にはそれぞれ異なることがあります。
     詳しくはスタッフの方に聞いてみてください。

 

https://topmuseum.jp/