Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

現実世界に基づいて描くベラスケス「プラド美術館展」。

国立西洋美術館で開催中の「プラド美術館展」。

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正直、プラド美術館
この美術館展の目玉である画家ベラスケスも
まったく知りませんでした。

一緒に展示されているルーベンスブリューゲルは知っていましたが
西洋美術史上でも秀でた存在だったとは。

宮廷画家ということもあるのでしょうか。
驚くのはほとんどの作品がとても大きいのです。
広い宮殿の中に飾られるとしたら
それなりの大きさでないと
見栄えがしないからかもしれません。
しかし、他の展示でもそうですが
大きな作品って俯瞰するのが難しそうで
自分が今どのあたりを描いているってわかるのかしら。
いやわかるから描いているんでしょうけど。
絵を描く人は本当に不思議。

印象的だったのは、解説によると国王の肖像にしても
聖霊降臨といったキリスト教を題材にした作品にしても
決して華美に理想化したものではなく
現実に近い人間像を描き出しているということでした。

王室とかキリスト教というと
私にはちょっと畏れ多く
別の世界の物語という感じですが
決して特別な人たちではないんだよ、と
言われているような気がしました。

ベラスケスの感想はここまで!

で、展示作品の中で一番面白かったのは
デニス・ファン・アルスロートの
ブリュッセルのオメガング」という職業組合の行列の絵でした。
これがもうとにかく書き込み方がすごいのです。人も建物も!
これは実物を見てお祭りの盛大さを感じて欲しいです。

ちなみに、オメガングとは

ベルギーの首都ブリュッセルで開催される時代祭り。神聖ローマ帝国カール大帝ブリュッセルを訪問したときの歓迎パレードを再現した祭りで、ブリュッセルの旗を先頭に楽隊、宮廷貴族、騎士、司祭、ギルド職人、道化師などに扮した1000人を超す人々が行進する。貴族の役を本物の貴族が演じるなど、中世が現代によみがえったような豪華さがある。現在の形式で行われるようになったのは1549年。会場は、世界遺産に登録されている広場のグランプラス。毎年7月上旬に開催される。

https://kotobank.jp/word/%E3%82%AA%E3%83%A1%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%82%B0-774323

日本語のサイトではないですが、
このページの動画を見るとちょっとどんなものかわかるかも。

www.ommegang.be

国立西洋美術館

会期:2018年2月24日(土)~5月27日(日)
開園時間:午前9時30分~午後5時30分(金曜日、土曜日は午後8時まで)*入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日*3月26日(月)、4月30日(月)は開館

入園料:プラド展一般1,600円

交通:JR上野駅下車(公園口)徒歩1分
   京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分
   東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅下車 徒歩8分

 

https://artexhibition.jp/prado2018/