Art Reportーアート鑑賞録ー

美術館・博物館・ギャラリーでの展示鑑賞録。

異色のアミューズミュージアム。決してきれいごとではない人の「営み」の世界「美しいぼろ布展」。

公式サイトを見ると「布文化と浮世絵の美術館」と
書いてあるのですが

www.amusemuseum.com

 

一体、どんな美術館なんだろうと。
浮世絵はわかります。様々な美術館でも所有していますし。
だけど布って?布の美術館とな??

いっぱい頭にハテナマークを抱えつつ、
今回の企画展「美しいぼろ布展」に行って来ました!

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昭和40年代から青森県内の山・農・漁村を歩き回って
「ぼろ」を探して保存してきた
田中忠三郎さんのコレクションだそうです。

「営む」ためにこんなにも過酷な状況を
受け容れなければいけなかったのかと思うと
気持ちが震えたというか・・・。

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今の時代に生まれて良かったなんて言うのが
申し訳ないような感じがしてきました。

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買い替えるなんてできないから
何重にもつぎはぎをして、
それでもその布合わせに精一杯の華やぎを加えて
本当にぼろぼろになるまで。

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その中で、こぎん刺しや菱刺しが発達して
今は趣味の一つとして楽しまれているけど
背景には極寒、極貧があったのだと思うと・・・。

決して芸術品を生みだそうとしていたわけではなく
より暖かく、より丈夫にという
切羽詰まったものだったのだなぁと切なくなります。

手で触れても良いエリアもあったので
実際に触ってみましたが、硬くてずっしり重いです。
こういう生活がそんなに遠い昔ではない時代に
まだあったのだということに驚きです。
なんだか日本昔話のような世界で
語られるような「ぼろ」たち。

決してきれいごとではない人の「営み」の世界を
しばし垣間見た時間でした。

数ある美術館の中でも非常に珍しい異色の展示だと思いました。
浅草観光のついでにひょこっと寄ることができます!


アミューズミュージアム

期間:  2018年3月30日(金)~2019年3月31日(日)
開館時間:10:00~18:00(最終入館は閉館30分前まで)
休館日: 毎週月曜日休館(月曜祝日の場合は翌日休館)
入園料: 一般1,080円 ぐるっとパス掲示で無料。
交通:  東京メトロ銀座線、東武伊勢崎線「浅草駅」徒歩5分
     都営浅草線「浅草駅」徒歩8分
     つくばエクスプレス「浅草駅」徒歩8分

www.amusemuseum.com